Cathepsin D/E の消光性蛍光基質 MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe- Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Arg-NH2
今, 細胞内プロテアーゼが注目を集めています. カテプシン, カルパイン, アポトーシス関連酵素, ユビキチン-プロテアソーム系の酵素をはじめ多くのプロテアーゼが複雑に関与しながら様々な細胞の機能を調節している事が次々と明らかにされています.
細胞内の主要な酸性プロテアーゼであるカテプシンD/Eは生理, 病理学上重要な蛋白質の分解を行っていますが, 活性を簡便に測定出来る合成基質がなく研究の進展を阻害していました.
最近, 安田らはカテプシン D/E の活性を簡便に高感度で測定出来る蛍光基質を発表しました [J. Biochem. 125, 1137 (1999)] .報告によると本基質を使用すれば1 ng/ml以下のカテプシンD/Eの活性を簡便に測定でき, Km=3-4mM, Kcat=約37sec-1, Kcat/Km=15.6 μM-1・sec-1 (for Cathepsin D), 10.9 μM-1・sec-1 (for Cathepsin E)と優れた合成基質であることを示しています.
<測定例>
- ペプチド研究所製基質 Code: 3200-v MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Arg-NH2 1 mgをDMSO 570 μLに溶かし, 1 mMの基質保存溶液とする.
- Buffer (50mM AcONa pH 4.0, 100mM NaCl) 980 μLに上記基質保存溶液 10 μLを加えた後, 酵素溶液10 μLを加え, 酵素活性を蛍光強度の増加 (Ex=328nm, Em=393nm) により測定する.
- 定量はペプチド研究所製 標準物質 Code: 3164-s MOCAc-Pro-Leu-Gly の10-7 M溶液の蛍光強度と比較して行う.
コード | 製品名 | 包装・容量 |
3200-v | MOCAc-Gly-Lys-Pro-Ile-Leu-Phe-Phe-Arg-Leu-Lys(Dnp)-D-Arg-NH2 | 1 mg vial |