C-Peptide (Rat) Enzyme Immunoassay Kit (YK-010)  

C-ペプチドは、インスリンの前駆体であるプロインスリンのプロセシングにより、インスリンとほぼ等モル比で血中に放出されます。従って、C-ペプ チドの血中濃度は膵B細胞からのインスリン分泌をよく反映しているとされています。また、インスリン投与中においても、血中インスリン濃度に影響されるこ となくB細胞からのC-ペプチドの分泌を測定できますので、膵B細胞機能検査としては血中C-ペプチドの測定がインスリン測定よりむしろ優れているという 利点があります。人では、既に糖尿病を対象とする臨床検査試薬としてC-ペプチドのRIA系は、インスリン測定とともに高い評価を受けています。

31アミノ酸残基からなるラット C-ペプチドには、I型とII型の2種類が存在しますが、それらは8位と17位のアミノ酸残基のみが置換されており、両者の18位からC-末端までのアミノ酸配列は一致しています。

こうした背景に基づき、矢内原研究所では、ラット C-ペプチド C-末端部を認識するポリクローナル抗体を用い、安定で高感度のラット C-ペプチド特異的EIA系を確立するに至りました。本 EIA 系はラット膵 B 細胞機能検査試薬として初めて市販されるものであります。

本 EIA 系では、標準抗原としてラットC-ペプチド-I、標識抗原としてビオチン化ラット C-ペプチド-I を用い、ラットの血漿および尿中のC-ペプチドの測定に使用できます。添加回収試験(94.9-101.8%)、intra-及びinter-assay はそれぞれCV: 3.38-8.83及び5.56-8.41であり、共に満足すべき結果を得ています。

  1. B.Gonen et al., In “Proinsulin, Insulin, C-Peptide” (Eds. S. Baba, T. Kaneko,and N. Yanaihara) Excepta Medica, Amsterdam, pp 246 (1979).
  2. H. Yasuda et al., Endocrinol. Jpn., 23, 271 (1976).
  3. J. Markussen and F. Sundby, Eur. J. Biochem., 25, 153 (1972).
  4. H.S. Tager and D.F. Steiner, J. Biol. Chem., 247, 7936 (1972).
  5. C. Yanaihara et al., In “Proinsulin, Insulin, C-Peptide” (Eds. S. Baba, T. Kaneko, and N. Yanaihara) Excepta Medica, Amsterdam, pp 87 (1979).


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